旅立ち
先ほど、23時20分、旅立ちました。
いま、目の前で、安らかに眠っています。
今日は、夕方会った時は、すごく落ち着いていて、安心してアパートを後にしました。
急変とは本当に恐ろしいものです。
今まで楽しかったこと、いろいろなところに旅をして充実したことを話し、うなづいて返事をしていました。
今日は、すんでのところで、死に目には会えませんでした。
平日に、テニスをしていなかったのですが、今日はあまりにも安定していたので、今日に限ってテニスをしたのです。
そして、携帯が、おやすみモードになっていたのです。着信もバイブも鳴りません。こんなことは今まで1度もなかったのに。
私が向かっていることを家族が伝えている間、頑張っていたようですが、間に合いませんでした。
俺に心配をかけたくてなくて、そうしたのか、辛いところを見せたくなくてそうしたのか、俺にテニスをさせたくてそうしたのか。
最期まで気を遣ってくれたんだと信じたいです。
お義母さんには、痛い痛いで急変を知らせ、私には穏やかな顔を見せる。
なんて優しいんだろうと思います。
毎日来てくれてありがとう。
今までが充実していた。
その二言を、今日聞けたのが何よりも幸いでした。あとは穏やかなところを見せたかった。
こんな理解、解釈をしていますが、意見をくださいm(_ _)m
長い間お疲れ様でした。
魂は、俺の心の中に生き続けてくれる、きっと。
早く楽に
早く楽にしてほしい、とお義母さんが絶叫していた。妻も泣いていた。
体を掻いている。目には黄疸が見える。
今日はさすがに堪えた。
でも、介抱していると、わけのわからないことを話しながら、少し笑いが出た。
3人で数秒笑った。
すごく幸せな時間。
痛み
なぜ人は、末期に苦しまなくてはならないのか。
痛みを介抱しているといつも思う。
人生、迷惑をかけているのなら精算的な意味も見いだせる。妻はそんなに悪いことしてないと思うけどな〜。
痛み、苦しみ、辛さ。これらは、体が健全で体に目を向けさせるべき時のみで、この大変さは十分ではないか。
神は何故に、これをここで持ってくるのか。
古代から、ずっと苦しんできたんだろう、この事。
ベストサポーティブケアとして、ここを充実させれば、ノーベル医学賞だな。
ふんだりけったり
今日はアパートに行ったところで、何やら格闘中。
ガスが溜まって仕方ないので、便を出したとのこと。
スッキリしている様子。
痛い痛いが始まり、背中をさすっていると、今度は腹が収縮痛。
便が出たら出たで難しい^^;
昼間は氷を口に含んだとのこと。何か甘い物でも口に入れてくれるといいのだが…。
何をしたらよいのか
今日も仕事が終わってかけつける。ビーフリードをしないという判断をしている。本人は、もうろうとして決めるに決められない。家族が決めるしかない。こんな酷なことがあるだろうか。
癌死なのか餓死なのか、わからなくなる。
家族みんなで考える、これが大事か。
痛くて眠れず、常に夢うつつ。病院なら鎮静させるのか。何がいいのかわからない。
背中をさする。もう骨と皮だけだ。
だが、まだ「干す」には早い気がどうしてもしてしまう。
ビクっビクっとしている。眠りが浅いんだろうな。
つらいが、現実を直視したい。
一日はどうやっても過ぎていくのだから。
つらい毎日
妻の状態。
寝ても覚めても痛い。フェントステープ8mg、レスキューオキノーム散。
モルヒネを入れれば楽になるだろうな、それは入院、在宅でも点滴。「つながれている感覚」が嫌なんだそう。
痛みに耐えても、家を選択。
不安神経症を一か月前から発症。自分もパニック傾向があるので、この閉塞感はよくわかる(笑)。
ずっと吐いている。痰がからむ咳が出てきた。肺メタなんだろうな。
評価をしたところで、今更。毎日を乗り切っている感じ。
さすることしかできない。
自分は、あと一か月以内とみている。
今日は時間外に先生に治療方針の確認。栄養は入れないほうがとのこと。
予後についても、大体私の見立てどおり。
明日、もう一度提案してみよう。少しでも栄養を入れることを。みんなが納得し、後悔しないように。
今、今。