栄養補給
実は栄養剤がここ数日入っていない。聞くと、緩和の先生に、「希望次第」でと言われているとのこと。
足のむくみがひどく、予後等を考えての対応かと思う。
なぜか釈然としない。本人も、むくみ等が相当つらいのか、栄養等の補液はしなくてもよいと言っている。
本人の希望、家族の希望、どちらをどこまで優先するかという話なのかと思う。
本人はとにかく、在宅治療。入院はあり得ない。
確かに、妻もわかっている。
今の状態で積極的抗がん剤治療をしないのであれば、疼痛コントロールと栄養補給、これであれば、病院でも在宅でも一緒である。
であれば、当然家で、となる。
がん死なのか栄養失調なのか、と考える。
補液が本人にとってつらい、栄養状態も劇的に改善するわけでもない、となればそうなのか。
少しでも栄養を吸収してもらいたい、このままではジリ貧である、これが家族。
緩和医いわく、理論的な話をすれば、ビーフリードでアルブミン値が大幅に改善するわけでもない、むくみがある等、水分は体に良くない、枯れてくれば、ケトン体が出て、穏やかに逝ける。
先ほど、父親と家族会議をした。理屈ではなく、栄養が少しでも入ればとやはり感じているようだ。週一回、二回でもいいから補液をすることを提案したい。
妻も、家族の気持ちがわかっているからそうしようかなとも言っている。
どの選択をしても、後悔は残ると思う。ただ、家族みんなで、患者と家族の双方の理解が必要だと思う。